「産地直送」という言葉はコーヒー業界でよく使われますが、実際に何が違うのかわかりにくいと思います。BlendZoneは2019年からエチオピアの農家と直接取引をしていますが、それ以前は商社経由で豆を仕入れていました。両方を経験した立場から、正直に書きます。
商社経由の仕入れとは ¶
コーヒーの生豆は、農家から輸出業者、輸入商社、焙煎業者という流通経路をたどることが多いです。商社経由の場合、焙煎業者は豆の産地情報を知ることができますが、農家の具体的な栽培方法や収穫時期の詳細はわかりにくいことがあります。また、豆が日本に届くまでに時間がかかるため、収穫から焙煎までの期間が長くなりがちです。
直接取引で何が変わったか ¶
2019年にTadesse Bekele農園と直接連絡が取れるようになってから、まず変わったのは情報量です。その年の収穫量、乾燥工程の状況、欠点豆の割合など、商社経由では得られなかった情報が届くようになりました。豆の状態が安定したのは、この情報があるからです。「今年は乾燥が長かった」とわかれば、焙煎の設定を微調整できます。
鮮度の話 ¶
コーヒーの生豆は、収穫後1〜2年以内に使うのが一般的です。直接取引だからといって、必ずしも鮮度が高いわけではありません。重要なのは、収穫から輸送・保管・焙煎までの管理状況です。BlendZoneでは、豆が届いたら必ず試し焼きをして、前年のクロップと比較します。鮮度の違いは、焙煎中のハゼのタイミングと、抽出時のガスの出方でわかります。
「直接取引」は万能ではない ¶
直接取引にはコストと手間がかかります。小さなカフェが複数の農家と直接取引するのは現実的ではないことも多いです。BlendZoneが直接取引しているのはエチオピアの1農園だけで、コロンビアとグアテマラは信頼できる輸入商社を通じて仕入れています。「直接取引=正義」ではなく、豆の品質と情報の透明性が大事だと思っています。
BlendZoneのはじまりや仕入れへのこだわりについては、こだわりのページで詳しく書いています。豆の販売もしていますので、気になる方はぜひ。